⇒ユニバーサルバンクとは?
⇒ユニバーサルバンクの用語解説
⇒ユニバーサルバンクの形態
⇒ユニバーサルバンク化が進む日本の銀行
⇒ユニバーサルバンクの利点と欠点
ユニバーサルバンクとは、一般的な預金や融資などの銀行業務だけでなく、証券、生保、損保、信託業務、リース業など幅広い業務を行うことが認められている総合的な金融機関のことじゃ。
ユニバーサルバンクの発祥はドイツで、ドイツでは古くから総合的なサービスを手がける大手金融機関が主流となっており、現在もドイツ銀行などを筆頭としてユニバーサルバンク制度が根付いておる。
また、世界的にはドイツの他にもスイスやフランスなど欧州を中心としてユニバーサルバンクが定着しておるのじゃよ。
【ユニバーサルバンクの用語解説】 | |
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用語 | ユニバーサルバンク |
読み方 | ゆにばーさるばんく |
英語 | universal bank |
類語・別称 | - |
カテゴリ分類 | 金融機関・銀行 |
投資分類 | 投資銀行 |
関連語句 | 有価証券・証券会社・保険会社 |
ユニバーサルバンクはひとつの法人で一般の金融業務と有価証券や投資信託の販売などを行う投資業務など復数の業務を行うことが可能です。
尚、日本におけるユニバーサルバンクは、銀行や証券会社、保険会社を金融持株会社の傘下として設置する形態が主流です。
日本における代表的な金融組織としてはみずほファイナンシャル・グループや三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどが有名です。
日本の金融機関は、一般的な銀行業務は銀行で、証券の販売などを行う証券業務は証券会社で、そして生命保険や損害保険等は保険会社と取り扱う商品によって金融機関が分別されておりました。
しかし、2004年に改正された証券取引法の施行により、金融業務の自由化及び多角化が可能となり、日本の金融機関の状況は大きく変化しつつあります。
特に大手金融機関は銀行の子会社として証券会社を設立するケースが多くなり、企業グループで銀行を中心とした金融商品の販売をとりおこなうユニバーサルバンクと同様スタイルが主流となってきております。
ユニバーサルバンクは、子会社を含めたグループ内で銀行業務と投資業務を行うことが可能です。
そのため、サービスの提供を行う金融機関だけでなく、顧客側にとっても効率面が高まり、復数のサービス提供を受ける機会を得やすいというメリットがあります。
しかし、逆に言えば大きな組織を持つ大手金融機関の産業支配力が高くなりすぎるという危険性を秘めていることの裏返しでもあります。
アメリカでは1933年に商業銀行と投資銀行を一つの法人が兼業することを禁止する「グラス・スティーガル法」が成立しましたが、この法律が成立した背景には少数の企業が市場を独占する状況を回避する目的がありました。
グローバル化が進む現在では、金融市場も外資系大企業と戦い抜く必要がありユニバーサルバンク化の波はこれからも急激に進むことが想定されます。
銀証分離を行なったアメリカですが、今後ユニバーサルバンク制度を導入する可能性もあり注目が高まります。