投資ぶっく >> 基準価額とは?算出方法・分配金の仕組み
⇒基準価額の基礎知識
⇒基準価額の算出方法
⇒福利効果の高い確定拠出年金口座
⇒分配金の多い商品はメリット大
確定拠出年金に加入し、証券会社に口座を開設すると、最初の掛け金は全額元本確保型の商品が選択されております。
ですから最初のポートフォリオは誰もが定期貯金などの元本確保型商品が100%となっております。
ここから国内株式市場や外国債券などを組み込んだ投資信託商品などの割合を調整しながら運用をおこなっていくのが確定拠出年金の基本的な流れです。
そして、投資信託の商品一覧を確認すると『基準価額』と呼ばれる金額が掲載されている事に気づきます。
『この基準価額とは投資信託の1口当たりの時価が幾らかであるかを示す指標です。
株式投資で言えば、企業の株価に相当するのが投資信託の基準価額であるとイメージすると解りやすいかもしれません。
投資信託の基準価額は毎日変動しておりますが、この基準価額の算出方法は以下の計算式で算出します。
ファンドの総資産額÷受益証券の口数=一口当たりの基準価額
この計算式を把握すると総資産額が莫大であり、購入者が少ない投資信託であれば、基準価額が高額になる事がわかります。
また逆に、総資産額が少ない投資信託で購入者が多くなれば基準価額は安くなります。
しかし、実際に販売されている投資信託商品は運用益が反映されている基準価額であることから、基準価額が高額な商品が低額な商品よりも良い商品とは当然限りません。
運用が大きく成功し基準価額が一口10000円の時点で購入したファンドが半年後半額近くの5000円となってしまえば資産は半額に減額する事になります。
逆に運用が思わしくない投資商品があり、5000円まで値を下げている商品が市場の変動により大きな利益をあげ半年後には倍の10000円となれば、信託報酬などを加味しない場合、資産は倍増することになります。
確定拠出年金では収益や利息、分配金は全て非課税であり、かつ原則60歳まで解約などができない事から、基本的に収益は全て再投資される事になります。
ですから、自分が指定した商品が順調な収益を上げると福利効果で資産は大きく成長し支払った総額を遥かに超える年金を受給できる可能性があります。
逆に運用に失敗すると、支払った総額以下、いわゆる元本割れを超す可能性もあり、401kではこれらの運用マイナスは全て自己責任となります。
通常の個人で行う投資信託投資の場合は分配金(配当金)に対して10%の源泉所得税が課せられますから分配を行うたびに資産が目減りする事になります。
ですから毎月分配型のファンドなどの場合は、分配時に大きく資産が目減りし基準価額も下がります。
しかし、確定拠出年金の場合は分配金にかかる税金も全て非課税で継続運用が可能となる事から通常の個人口座で運用を行うケースと比較すると大きな福利効果を期待する事が出来ます。
ですから確定拠出年金の口座では国内外のREITファンドや外債ファンドなど分配の多い商品を積極的に取り入れて資産運用を行うのが理想です。
逆に個人の口座では定期貯金など元本確保型の商品比率を高め、確定拠出年金口座と総合してポートフォリオを組むという戦略を立てると安全性及び効率性が高い資産運用を行う事が可能となります。